眉毛のアートメイク施術直後は、想像していたよりもはるかに濃い色に仕上がっていて、驚いてしまったという意見をたまに聞きます。
ですが、その濃い眉毛はいつまでも続くワケではなく、数日後~数週間後には希望していた色にまで落ち着いてきます。
なぜ、そのような色の変化があるのでしょうか。
今回はアートメイク直後の状態から、やがて色が落ち着いてくるまでの過程を詳しく説明していきます。
アートメイク色素と皮膚の新陳代謝
皮膚の浅い部分に入った色素は?
アートメイクは皮膚表面の下0.01mm~0.03mm程度のごく浅い部分に色を入れていく技術です。
人間の皮膚は、真皮のすぐ上の基底層という部分で毎日新しい細胞が作り出されているため、基底層より浅い部分に入った色素は細胞と共に少しずつ表面に押し出されていきます。
そして、皮膚の表面まで出てくると、やがて垢となって落ちていくのです。
皮膚の深い部分に入った色素は?
基底層よりも奥の真皮部分まで入った色素は、新陳代謝で押し出されることなくそのまま長い期間皮膚の中に留まることになります。
しかし、すべての色素がずっとそこに留まるというわけでもありません。人間の体の異物を排除するメカニズムが働き、貪食細胞などによって掃除されていきます。
また、リンパの流れによるドレナージ(排泄)も行われるため、真皮内の色素は数カ月から数年かけてゆっくりと少なくなるのです。
ため、アートメイクの色を美しくキープするには、数年に1度はメンテナンスをしていく必要があります。
施術直後の濃い眉毛は失敗?それにはきちんとした理由がある!
なぜ施術直後の眉毛は濃い色なのか?
眉毛のアートメイクを施術した直後は、まるで墨で眉毛を塗ってしまったような濃い色に仕上がることがあります。
一見、「アートメイクに失敗した?」かのように見えますが、大丈夫です。
この濃い眉毛は新陳代謝によって少しずつ色が落ちていきますので、2、3日経過すれば施術直後よりも落ち着いた色になってきます。
また、アートメイクは針で皮膚を傷つけるため、カサブタができることもあります。
このカサブタは通常のケガでできたものと同じように1週間ほどで自然に取れてきますが、カサブタが取れるのと一緒に色素も多少は落ちてしまいます。
そのため、アートメイクのデザイナーは皮膚の新陳代謝やカサブタで次第に色が落ちていくのを見越して、目標のカラーよりも少し濃い目の色で仕上げているのです。
アートメイクの仕上がり具合はいつ判断すればいいのか?
アートメイクの仕上がり具合は、新陳代謝によって表皮が完全に入れ替わった頃に判断するといいと言われています。
表皮の入れ替わりは、だいたい2週間から4週間ほどです。そのため、1回目の施術から4週間後に2回目の施術を予定するといいでしょう。
2回目の施術では、1回目で色が落ちてしまった部分や薄くなった部分をさらに補うようにして色を追加していきます。
ですので、アートメイクをキレイに仕上げるためには、少なくとも2回以上の施術が必要です。
濃すぎる眉毛は恥ずかしい……ではその対策は?
濃すぎる眉毛はどう隠す?
施術直後の濃い眉毛の色はゆっくりと色落ちしていくと分かっていても、それまでの期間を濃い眉毛のままで過ごすのは恥ずかしいと思う人も多いでしょう。
施術直後は少し腫れてしまう場合もありますので、心配であれば2、3日外出しない日に施術を計画してみることをおすすめします。
それほど休みが取れないという場合は、眉毛が完全に隠れるような前髪を作ってしまうというのも1つの方法です。
また、しっかりとしたフチのあるメガネをかけて眉毛を目立たなくするという方法もありますので、自分に合った方法で試してみてください。