アートメイクは医療行為であり、施術をするためには医師・看護師・准看護師の資格がなければなりません。
しかし、資格を持たない人がアートメイクの施術を行うこともあり、摘発され逮捕にいたることも起こります。
なぜ無資格者がアートメイクを施術することがあとを絶たないのでしょうか。また、摘発される理由についても見ていきます。
逮捕されたらどうなるの?
無資格者がアートメイクの施術をすると逮捕されてしまう理由は、医師法第17条にあります。
「医師でなければ医業をしてはならない」という法令に違反したことになるからです。
違反すると3年以上の懲役もしくは100万円以下の罰金が科せられます。
さらに、看護師の資格があるからといって、アートメイクの施術が完全に認められているわけではありません。
医師の指示なく施術を行うと保健師助産師看護師法第37条に違反することになります。
そのため、医師が不在のときに看護師が独断でアートメイクの施術を行うと6カ月以下の懲役もしくは50万円以下の罰金が科せられます。
アートメイクは医療行為であるという認識が希薄なため施術を行ったとしても、逮捕される可能性は十分にあるといえるでしょう。
なぜ違法アートメイクはなくならないの?
人気のアートメイク店の経営者が医師免許を持たないにもかかわらず、アートメイクを複数の人に施術していたとして、医師法違反の疑いで逮捕されたケースがあります。
このようなケースは全国各地で発生しています。
逮捕のリスクがあることを知らなかったことはまれにあるかもしれませんが、もし知っていた場合はなぜ営業を続けていくのでしょうか。
その理由として考えられるのは、施術費用です。
アートメイクは医療行為であるため医療機関で施術をしますが、自由診療なので費用が高額になる傾向があります。
少しでもアートメイクの費用を抑えたいと考えるなら、費用の安さにひかれて違法に営業しているアートメイク店に通う人がそれなりにいるからでしょう。
摘発される理由は?
アートメイクはメイクという名称のイメージから、気軽に施術を受ける人もいるでしょう。
また、施術後は汗や水では落ちないのでメイクの手間が省けるメリットも人気の理由です。
しかし、色素が落ちないということは、一度アートメイクの色素を入れてしまうと簡単には消せないということです。
皮膚に直接色素を入れるのでリスクがまったくないとはいいきれません。そのため、医療免許がある人のみが施術することになっています。
違法アートメイクが摘発されるのは、施術を受けた人が肌のトラブルを起こし警察などに相談したことがきっかけになる場合があります。
アートメイクの施術は無資格者でも覚えれば可能なので、安全や衛生面などを考慮しないまま施術をするケースがあとを絶ちません。
その結果、肌が化膿してしまったり、目の角膜に傷がついてしまったりする医療事故に発展することがあります。
アートメイクの施術を検討しているときは、安心できるクリニックでしっかりカウンセリングを受けてから施術してもらうようにしましょう。